大山(ウラジロハナヒリノキ)2009年06月20日


 
 先週妻木晩田遺跡に行ったとき大山が綺麗に見えたので登りたくなり、嫁さんが諸用で外出する土曜に一人で出かけました。家から駐車場まで2時間、登り2時間、行者道を下り元谷経由で下り2時間、帰り車で2時間のちょうど8時間の予定としました。
 昼から天気が悪いという予報でしたが、帰りまで崩れず予定通り歩けました。大山寺の橋からは山頂までよく見えて居ました。橋を渡りすぐ左に登山道に入れます。

大山遠望

登山口
 登山道に入るとすぐ右手に阿弥陀堂があります。このあたりは、歩きやすい階段ですが、1合・2合と進むうち、だんだん傾斜がきつくなり石混じり木道となります。途中に山の神の祠があります。ちょっと油断して水気は350ccのブラックコーヒー1缶と600kcalのおにぎり弁当のみなので、ちょっとつらい山登りになりました。

阿弥陀堂

山の神の祠
 元谷に降りて大神山神社の水を楽しみに汗をかきかき登りました。ウツギ系統はタニウツギ・ウツギが多いようですがニシキウツギがかなりの本数混じっていました。基本的には表日本(太平洋側)の樹木なので大山にはちょっと不似合いなようです。また、明るいところにはウラジロハナヒリノキが開花していました。図鑑には南限は大山と書いてあり、葉裏に面毛があり白っぽく見えるため間違いない様でした。

ニシキウツギ

ウラジロハナヒリノキ
 帰りに下る行者道を過ぎ6合目に近づくと北側の展望が開け、米子から弓ヶ浜方面がよく見える様になります。ちょっと霞んでいますが中海も確認できました。6合目避難小屋あたりは、いつものことで休憩者が多く混雑していました。ここまでの道は学生時代(約40年前)に比べ整備はされましたが、植物数は減少している様で草本の花は特に少なくなっていました。あのころ生育していたキヨスミウツボやササバギンランは絶滅したのでしょうか残念なことです。

6合目から米子方面

6合目避難小屋
 6合目からは三鈷峰が正面に見え、砂すべりから元谷までがよく見えました。数年前に下宝珠山から縦走しましたが、あちらの方が楽しい尾根だったようです。この辺りからますます樹木が低くなり北側の展望が開けますがちょっと霞んで写真には良く写らなかったようです。

6合目より三鈷峰

8合目より弓ヶ浜と中海
 8合目辺りから草本の花の数も増え始めます。カラマツソウやヤマオダマキ(ダイセンオダマキ?)の花も目立ち始めます。

カラマツドウ

ヤマオダマキ(ダイセンオダマキ)
 8合目を過ぎると木道となり、手摺とロープで道から外れることが出来なくなります。20年程度前までは、道をはずれ、北壁直上まで行けました今は不可能な様でした。北壁の岩峰の上まで降りて行く猛者もいましたが、昔のこととなったようです。それでもノビネチドリの花が木道脇に咲いていました。

山頂付近の草原

ノビネチドリ
 山頂まで行くと独標までの間に看板と頑丈なロープの柵が2重以上あり、山頂で休む数十人の視線を受けながらこの柵を乗越えるのは剣が峰まで縦走するより勇気が要りそうなので三角点と剣が峰はあきらめました。昔は北壁尾根上を走って逆縦走とか、台風の時に縦走とか無茶をしたものですが、最近はマナーが向上し無茶をする人もいなくなったようです。

縦走路立入禁止柵

山頂桟道
 山頂は三角点の独標ではなく桟道の上に碑が据えてあるt9尾頃にしているようです。避難小屋もソーラーパネルが取付けられ綺麗になっていました。

山頂の碑

山頂避難小屋
 山頂の食性は回復し緑になっていましたが自然植生か疑わしく、木道以外は立入り出来なくなっています。ここから西に分れた自然観察路に入りました。このあたりは昔と同じでダイセンキャラボクの純林で、昔は根っこで歩きにくかったのですが木道が取付けられ改善されていました。

山頂の賑わい

ダイセンキャラボク純林
 マイヅルソウとアカモノが多く開花していました。先週久住山でマイズルソウを見ましたが、高度の問題かこちらの方が開花が遅れたのか最盛期となっていました。アカモノは中国山地にはあちこち1000m以上の山頂付近に分布しています。

マイヅルソウ

アカモノ
 昔と変らず石室が存在していました。その頃は桝水原から直登ルートがありこの辺りに達していましたが廃道となりいまは道跡も全く判別不可能でした。

石室内部

石室外部
 イワカガミ・レンゲツツジもまだ開花していました。ダイセンクワガタ、ネバリノギランはもうすぐ開花の模様でした。ダイセンクワガタは元谷の方が多く生育し楽に見られます。

イワカガミ(コイワカガミ?)

レンゲツツジ
 ゆっくりする時間もないので、40才くらい離れた大学生グループの後に付き下山者をどんどん追抜き元谷まで一気に下りました。早く下るのが目的ではなく、脱水症状が現れていたため慌てて水のあるところに下ったと言う方が正しい状況でした。元谷も一機に通り過ぎ大神山神社で水をがぶ飲みし、ちょっと休憩したら脱水症状は治りました

元谷より正面尾根と山頂

神社手前
 山頂は大賑わいでしたが大神山神社は閑散としており、体力が回復するまでゆっくり(10分ほど)休憩しました。路傍の石仏に見送られ駐車場に帰り帰路に着きました。休憩時間も入れ、車で2時間・登り2時間・下り2時間・車で2時間の合計8時間の大山登山となりました。登山靴で車を運転すると足が攣りそうになるため、裸足で運転して帰路につきました。

大神山神社

路傍の石仏

地図

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