氷の山(サンカヨウ) 2007年05月20日


 
 先週は、嫁さんの実家に行ったため山に登れませんでしたが、今週は三の丸山頂付近のスズコ(チシマザサ別名ネマガリタケの竹の子)と山麓のワラビを採りに氷ノ山に行くことにしました。
 兵庫県側からは毎年1回は登るので今回は学生時代によく行った鳥取県側から登ることにしました。登りは急勾配ですが最短で頂上に行けるセン谷(仙谷)コースとしました。
 天候が余り良くないせいか車が少なく、登山口のすぐ前に駐車できました。このあたり、ジャニンジンが咲始めヤマブキもまだ咲いています。スキー場に登山道が上がるとニリンソウの群落がありますが、雨に濡れてみすぼらしい花になっています。ヤグルマソウがなかなかいい若葉の色となっています。
セン谷コース登山口
登山口看板
 一応上級向けと書いてありますが、多少勾配がきつい程度で谷沿いを登っていきます。3人ほど登山客がいましたが、いずれもねらいはスズコのようで、コースも同じようです。谷沿いにはニリンソウの群落が多く、クサリ場の間にはサンカヨウの群落がありました。兵庫県側にもサンカヨウはありますが、これほどの群落は見たことはありません。
 谷筋に沿い数回渡渉しながら上流を目指します。雨のせいで多少増水し、沢に足が入る部分も数カ所ありました。
ニリンソウの群落
サンカヨウの群落
 雨のせいで多少増水し、水が多くなっていますが、その分小滝も水量が多く迫力があります。でも、大雨の時はとても登れる沢ではなくなるようです。右岸の滝はシャッタースピードを早く、本流の滝は流し撮りしてみました。このあたりは、タチカメバソウヤマルリソウチゴユリエンレイソウユキザサなどが咲いています。ワサビかと思って近づいた葉っぱは全てオタカラコウでした。これからいろんな花が咲き始めるようです。
 
右岸の滝
本流の滝(ここから尾根に上がる)
 小尾根に上がり直登状態となります。このあたりからチシマザサが多くなりスズコも多少採れるようになります。足下にはツクバネソウイワカガミツルシキミなどが咲いています。高低差1500mほどの直登で氷ノ山越からの尾根筋に合流し、仙谷別れの看板と道標がある場所に出ます。ここからは楽な尾根歩きで山頂に向いますが、雨は小降りとなり、ほぼ上ったものの、ガスがひどく甑岩でさえほとんど見えません。視界は50mほどでしょうか。
 このあたりは、オオカメノキタムシバクロモジショウジョウバカマタチツボスミレ等が咲いています。
セン谷別れ
甑岩もガスの中
 山頂も避難小屋は見えますがガスの中で、外に人は誰も居ず、避難小屋の中に4〜5名の登山客が居るだけです。一等三角点もガスの中でした。
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山頂もガスの中

今年3個目の一等三角点
 2006年の5月には下左のように三の丸方面もよく見えましたが、今年は展望は皆無です。でも山はいろんな気候でいろんな表情がありガスもいいものです。特に千年キャラボク(ダイセンキャラボク)はガスの中幻想的な様相を示していました。このあたりマイヅルソウが道ばたに多いのですが花の時期はまだ少し先のようです。氷ノ山より少し南に下った杉の中に学生時代は(30数年前)ツバメオモトがありましたが消滅したのか今年も見あたりませんでした。

よく見えた日の氷ノ山から三の丸

千年キャラボク
 三の丸もガスの中で展望櫓以外は何も見えませんでした。2004年5月に来たときは山頂と山頂避難小屋がよく見えていました。

三の丸もガスの中

よく見えた日の三の丸より氷ノ山
 このあたりからスズコの本格的採取にかかり、下左のような状態で道から藪の中を覗き、見つけたら猛然と藪こぎし採取に行きます。太さは皮をむき親指以上、長さは2〜30cmが最適ですが、時期が多少早いのか、15Lリュックに半分ほど(300本程度)しか収穫できませんでした。
 スキー場まで降りると、ガスがとれやっと下界が見えるようになりました。スキー場の20度程度の斜面を檄下りしながらウド、ワラビを採取しましたが、スーパーのレジ袋半分程度にはなりました。最後は林道歩きで駐車地点まで戻りました。

下りのチシマザサとブナ林

スキー場まで降りたら展望が得られた
 本日の歩いた地図は下の通りで、約8.5km、山菜採取も含み、5時間の山散歩でした。

地図

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